バレエの夢の世界に誘う
<ロマンティック・バレエの世界
—妖精になったバレリーナ>
ニューオータニ美術館で開催中

The World of the Romantic Ballet

[図版はすべて兵庫県立芸術文化センター 薄井憲二バレエ・コレクション]

 マリー・タリオーニの『ラ・シルフィード』に、カルロッタ・グリジの『ジゼル』、ファニー・エルスラーの『カチュチャ』‥‥。ロマンティック・バレエの名花たちの姿を鮮やかに蘇らせた展覧会が、ニューオータニ美術館で開催されている(11月9日〜12月25日)。

『ラ・シルフィード』 シルフィードに扮するマリー・タリオーニ

 これは、兵庫県立芸術文化センターが所蔵する「薄井憲二バレエ・コレクション」からロマンティック・バレエ時代の作品を展示したもので、展示品は120点にも上る。薄井氏の膨大なコレクションについては、現在目録が第2巻まで完成しているが、個人コレクションとしては世界有数、日本が世界に誇る宝物と言える。兵庫県立芸術文化センターでは、コレクションの常設展や企画展が開催されているが、普段なかなか足を運べない人も多いので、今回のように、東京で貴重なコレクションが一般公開されたのは喜ばしい限り。

『ジゼル』 カルロッタ・グリジ

『松葉杖の悪魔』 「カチュチャ」を踊るファニー・エルスラー 

 会場には、伝説のバレリーナたちのリトグラフから公演ポスター、台本、楽譜、書籍、手紙、名刺の数々に、井上バレエ団の協力により出品された衣裳、神戸ファッション美術館の所蔵する19世紀のシューズなどが展示されている。特に見応えがあるのは、シャロンの描いたタリオーニの『ラ・シルフィード』や『パ・ド・カトル』、エルスラーの『カチュチャ』や『ジプシー』など一連のリトグラフで、美しい色彩に包まれた名花たちの優雅な舞姿が、来場者たちのため息を誘っていた。

オペラ座のフォワイエ

 マリー・タリオーニの名刺や手紙など珍しい品々にも目を引かれる。この機会に多くの人にコレクションの素晴らしさを知ってもらえたらと思う。会場では、展覧会図録やポストカードなども販売されている。また本展に因んだギャラリートークが次の日程で開催されるので、ぜひこちらも併せて参加してみたい。

『パ・ド・カトル』


INFORMATION

ロマンティック・バレエの世界 妖精になったバレリーナ

【日程】11月23日(土)、12月7日(土) 午後2時〜※予約不要、入館料のみ必要

  • 芳賀直子(本展監修者、兵庫県芸術文化センターキュレイター、舞踊研究家)
  • 太田美喜子(ニューオータニ美術館学芸員)

【会場】ニューオータニ美術館:ホテルニューオータニ ガーデンコート ロビィ階(6F)
[最寄り駅]東京メトロ:赤坂見附または永田町

【開館時間】午前10時〜午後6時(入館は5時30分まで)

【休館日】月曜日(但し12月23日は開館)

【入館料】一般¥800、高・大生¥500、小・中生¥300

【お問い合せ】TEL:03-3221-4111

http://www.newotani.co.jp/museum

なお、本展は、2014年2月5日〜16日、兵庫県でも開催される。
会場は、原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)。