Ballet Factory

渡辺 真弓 ようこそ劇場へ

上演50回迎えた『シンデレラ』
〜新国立劇場バレエ団12月公演〜

[写真:鹿摩 隆司]

 新国立劇場バレエ団が、プロコフィエフ作曲、アシュトン振付『シンデレラ』を初めて取り上げたのは、1999年12月のことだった。それから13年を経た今シーズン、2012年12月22日(土)の公演でちょうど上演50回目を迎えた(地方公演の2回を含めると12月18日が50回目)。この記念すべき公演の主役を踊ったのは、同バレエ団若手ホープ、米沢唯と厚地康雄のペア。米沢は、持ち前の安定したテクニックに加え、夢見るようなフィーリングに溢れたシンデレラを純真に演じ、感銘を与えた。王子役の厚地は、長身で端正な容姿に恵まれ、第2幕の舞踏会の場でステージに現れた瞬間から、きらきらと輝くようなオーラを漂わせる。待望の新ダンスール・ノーブル誕生の瞬間に居合わせた思いだった。とりわけ、シンデレラと王子のアダージョ場面の美しさが忘れ難い。

 

 2013年は、『ジゼル』での共演が予定され、伸び盛りの二人の今後の活躍がますます楽しみだ。

 なお、1月は、ビントレー芸術監督のチョイスによるネオ・クラシックからモダン・バレエによるトリプル・ビルの<ダイナミックダンス!>の開幕が迫っている。音楽を視覚化したバランシン振付の『コンチェルト・バロッコ』から、ビントレーがデイヴ・ブルーベック・カルテットの名曲に振り付けた『テイク・ファイヴ』、そして、お洒落なサープの『イン・ジ・アッパー・ルーム』まで、普段の古典バレエとは趣の異なったバレエで、新春ムードを盛り上げてくれそうだ。

  • [日程]1月24日(木)7時、25日(金)7時、26日(土)2時&7時、27日(日)2時
  • [会場]新国立劇場中劇場

 続いて2月は、古典の名作『ジゼル』全2幕。7年ぶりの今回は、長田佳世と米沢唯がジゼルに挑戦するほか、アルブレヒトに菅野英男と厚地康雄という新キャストがお目見えする。このところ台頭著しいソリストたちの活気溢れる競演が楽しめそうだ。
 またイングリッシュ・ナショナル・バレエからダリア・クリメントヴァとワディム・ムンタギロフのペアが客演するのも話題だ。

[日程および主役キャスト]

  • 2月17日(日)2時、24日(日)2時:長田佳世&菅野英男
  • 2月20日(水)7時、22日(金)7時:クリメントヴァ&ムンタギロフ
  • 2月23日(土)2時:米沢唯&厚地康雄
  • [会場]新国立劇場オペラパレス
  • [チケット料金]S10,500〜D3,150,Z1,500円
  • [ボックスオフィス]☎03−5352−9999

渡辺真弓

舞踊ジャーナリスト 10歳でバレエを始め、大学で舞踊教育学を専攻。 オン・ステージ新聞社編集部勤務を経てフリー。 1991年~2006年パリ在住。専門誌紙や公演プログラム等に寄稿。最新刊『名作バレエ50鑑賞入門』(写真:瀬戸秀美/世界文化社)。
公式ブログ
http://blog.livedoor.jp/balletpromenade/