Ballet Factory

渡辺 真弓 ようこそ劇場へ

バレエ学校創立300年祭祝うパリ・オペラ座
2013〜14年のシーズン・プログラムも発表

 2013年は、世界最古のバレエ学校であるパリ・オペラ座バレエ学校が1713年に設立されてちょうど300年。これを記念して、パリ・オペラ座では、4月に大々的な記念行事が予定されています。まずは、ガルニエ宮の大階段で撮影されたこの壮観な写真をご覧いただきましょう。

[ⓒAgathe Poupeney]

 舞踊監督のブリジット・ルフェーヴルとバレエ学校校長のエリザベト・プラテルに率いられ、最前列に並ぶのは女性エトワール8人、その後ろに男性エトワール8人、さらにバレエ団員からバレエ学校生徒が続き、まさにオペラ座伝統の“デフィレ”を見るようです。
 記念行事は、4月15日のパリ・オペラ座バレエ学校300年祭記念ガラ公演で幕を開け、続いて恒例のバレエ学校公演が行われた後、20日に世界から7つのバレエ学校を招いての合同ガラ公演<21世紀のバレエ学校>が開催されます。
 このシリーズでは、ピエール・ラコットがオレリー・デュポンやマチュー・ガニオのために振り付ける新作『祝典』(音楽オベール)をはじめ、ベアトリス・マッサンとニコラ・ポール振付による新作『今から』(音楽ラモー)、スターツ振付に基づいたベッシー振付『ワルプルギスの夜』、ジャン=ギヨーム・バール振付『青春の罪』、ジャック・ガルニエ振付『オーニス』など、オペラ座バレエ学校の歴史を展望する演目が上演される予定です。4月15日のガラ公演の模様は、ヨーロッパではアルテで放送される予定ですので、いずれ映像で見られることでしょう。

 2月26日には、オペラ座の2013−2014年の新シーズンのプログラムが発表されました。 詳しくはオペラ座のHP(http://www .operadeparis.fr)をご覧下さい。

 既に、ルフェーヴル舞踊監督の後任として、2014年10月からバンジャマン・ミルピエが着任することが発表されたばかりですが、来シーズンは、1995年から20年近く続いたルフェーヴル体制の総括とともに新体制への移行期となりそうです。
 まず、一世を風靡したエトワールたちが一斉に引退という、世代交替を象徴する出来事が続きます。ノイマイヤーの『椿姫』でアニエス・ルテステュ(2013年10月10日)、クランコの『オネーギン』でイザベル・シアラヴォラ(2014年2〜3月)、プティの『ノートルダム・ド・パリ』(2014年6〜7月)および7月9日の特別公演でニコラ・ル・リッシュと、既に引退公演の予定が発表されています。
 古典バレエは、ヌレエフ版『眠れる森の美女』1本だけ。代わって、新監督ミルピエ振付『ダフニスとクロエ』や勅使川原三郎の新作、クルベリ振付『令嬢ジュリー』などの新しいレパートリーが加わります。再演は、バランシンの『水晶宮』、バウシュの『オルフェオとエウリディーチェ』、プレルジョカージュの『ル・パルク』、デ・ミルの『フォール・リヴァー伝説』、キリアンの『甘い嘘』、ブラウンの『グレーシャル・ディーコイ』など。客演のボリショイ・バレエは、パリ・オペラ座を舞台にした、ラトマンスキーの新作『幻滅』を上演します。

 パリ・オペラ座バレエ団は、今年の5月と来年の3月に来日公演が予定されています。5月の『天井桟敷の人々』、そして来年3月の『椿姫』と『ドン・キホーテ』ですが、ルフェーヴル時代の締めくくりという点で、見逃せない公演となりそうです。
 なお、3月には、Eテレで、パリ・オペラ座バレエ学校の生徒たちの日常を追ったドキュメンタリー「“エトワール”をめざしてーパリ・オペラ座バレエ学校の子どもたち」が2夜にわたって放送されます。
[放送予定日]3月16日(土)、23日(土)夜7時〜Eテレ。

渡辺真弓

舞踊ジャーナリスト 10歳でバレエを始め、大学で舞踊教育学を専攻。 オン・ステージ新聞社編集部勤務を経てフリー。 1991年~2006年パリ在住。専門誌紙や公演プログラム等に寄稿。最新刊『名作バレエ50鑑賞入門』(写真:瀬戸秀美/世界文化社)。
公式ブログ
http://blog.livedoor.jp/balletpromenade/